開智学園の 教員インタビュー

開智小学校(総合部)の教員を紹介します

塩川 水月

所属:開智小学校(プライマリー) 

担当教科:美術・図工(小学校全科)

平成31年4月1日入職

 学生時代の研究内容について

大学では、美術教育におけるICT活用や、総合的な学習の時間などとの教科横断的な学びの可能性について研究していました。文部科学省の「GIGAスクール構想」や経済産業省の「未来の教室」をはじめとした新しい学びの在り方の中で、どのように美術教育をしていけばよいのかに疑問を持ち、大学院では情報教育学部に進学してICT 教育やeポートフォリオにおける学びの在り方を勉強しました。
修士論文では、部活動などの振り返りや自己調整的な学びに活用される練習ノートに着目し、eポートフォリオとして電子化して効果を評価する研究を行いました。
日々の学びを画像や動画と共に自身で振り返ること(自己評価・自己との対話)の学習効果や、電子化することで学び合い(相互評価・協働的な学び)の促進が可能になることが分かり、今後の教育の在り方について考えることが出来ました。

担当教科のおもしろいところ

STEAMS教育や個別最適化な学び(アダプティブラーニング)は、私の専門科目である美術において興味深いものです。図画工作科や美術では個人の感性・創造性をかき立たせ、それを表現・発信させていくために、子供たちに机間指導で支援するのがほとんどだからです。
小学校なので他教科も担当しています。学年の内容を見ながら図画工作科でもその時の知識やテーマが触れられるような、教科横断的な単元の組み方や、単なる教科の学びから大きな学びにつなげていきたいと考えています。

 

教師になろうと思った経緯

学校では仲間と共に教科教育を学び、そこで人となりを学び、社会の中での自分が出来上がっていくのだと考えています。
私は、自分の思い描くイメージを絵で表現したり、物に込めたりすることが好きでした。これを自分の職にしてもよいとも考えましたが、技法を試したり、活用しながら他者に発信し、自分の考えも整理されていく気持ちよさや、情報社会となった現代における生活にあふれている身近なデザインや美術性を、小中学校のころから感じられたらもっとよかったなと思い、教師になりました。

どんな授業づくりを目指しているか

「考えながら学ぶことが楽しい」ということが当たり前になるような授業を目指しています。そのために、例えば作品を作る際には「~のコツは何か」を考えながら取り組んだり、作成途中の作品の写真を撮影して振り返りをしたりし ています。
単元終わりには総括的自己評価として、今までの学習記録をまとめたり振り返ることで1つのアルバム・図鑑としてポートフォリオを制作し、より知識・技能の定着や発信力の向上、学びへ向かう意識を持ってもらえるようにしています。そのポートフォリオやICTを活用することで、共有や学び合いにも使えますし、発達段階に応じてですがデジタル作品の単元も扱うことが可能になるので、今後はより現代に即した題材を研究していきたいと思います。

 

開智ならではの授業について

総合部では「探究」をキーワードにしており、プライマリーでは一人で探究するパーソナル、セカンダリーでは探究の授業時間があります。これは、今でこそ、「探究的な学び」やら「習得・活用・探究」「探究的な学習の時間」といった形で文部科学省の新指導要領で扱われてはいますが、開智の「探究」の取り組みはもっと以前からのものです。開智では以前より、将来の子供たちが羽ばたく世界に、単なる知識習得のみの暗記学習の授業はふさわしくないということを考えていたのでしょう。私もその教育観について考えながら、発達段階に応じた授業を構成していきたいです。

塩川・会話

開智を選んだ理由

総合部の異学年学級の生活や行事も魅力的ですが、一番の理由は、図工・美術教育において挑戦したいことができる環境があるから、でしょうか。一人1台タブレットが配備されている環境を活かし、ノートや絵具と同じ文房具・画材のようにタブレットを活用することや、持ち帰りタブレットによる授業教育と家庭学習にへだたりのないシームレスな学びの実現ができます。これから、現代の図工・美術教育にあった学びや制作をし、創造力や新しい表現手法を養うための授業づくりを研究していきたいと考えています。

 

行事について

総合部の異学年学級の良さが、ここで光ります。上級生は下級生をフォローしたり、下級生にどのようにすれば伝わるか考えたりしながら運営をしていきます。下級生は、そんな上級生を見て育ちますし、その中で自分のできる ことを行おうとします。すべてこういった一つの行事で終わるのではなく、卒業するまで行事での学びと成長が続いていくので教員としてもやりがいがあります。そして、そういった主体的な子供たちに、教員も支えられながら共に行事を作っているのだと思います。

開智生に期待すること

たくさん考えて実行して失敗して、自分なりの教訓や学びを作っていってもらいたいです。言われたことを失敗しないように確実に取り組むのではなく、自分でいっぱい考えてみて、それを片っ端から検証・チャレンジして自分なりの解を見出してほしいです。教訓化しそれを発信することは、暗記で覚えたものとは違い、そこに至るまでの想いや過程が付着しており、何倍もの学びの価値があります。その学び方の面白さにやみつきになってもらいたいですね。

 

個人としての抱負・目標について

私の目標は、子供たちが大人として活躍する時代に必要な資質・能力を自ら獲得できるようになって世に羽ばたいていく姿を見ることです。子供たちの柔軟な発想力と構想を練る力、そしてそれを表現し自分の言葉で発信できる力を培うための教育を実践するために、日頃の生活での授業づくりを研究し続けなければなりません。今後とも精一杯頑張りたいと思います。

エリン ショールダイス

所属:開智小学校(プライマリー)

担当教科:英語

平成22年4月1日入職

担当教科のおもしろいところ

英語教育のカリキュラムが近年変わっていく中で、新しい授業を作っていくことに面白さを感じています。その中で新しい教科書やワークブックなどを作ることもあり、時として大変な作業はありますが、やりがいを感じています。また、子供たちは皆主体的に授業に参加していて、とても良い雰囲気の中で授業を行えています。

 

教師になろうと思った経緯について

日本を訪れてから、日本の学校を魅力的に感じていました。また、子供が好きであることや、人に教えることが好きということもあり、日本で教師として働きたいと考えました。

どんな授業づくりを目指しているか

どの学年でも子供たちが楽しみながら、主体的に考えながら勉強できるような授業づくりを目指しています。

授業での子供たちの様子

どの学年の子供たちも、新しいことに自ら積極的にチャレンジし、目標意識を持って一生懸命取り組んでいます。

開智を選んだ理由

開智には、子供たちが満喫できるような多様な授業や行事、アクティビティがあります。子供たちの好奇心も強く、色々なことにチャレンジしている様子に惹かれました。何事にもチャレンジしたいと思う意欲的な子供たちに教えたいという想いと開智の校風が一致したことが一つの理由です。

また、私は元々外部講師として教壇に立っていましたが、子供たちの未来を見届けたい、子供たちの成長をサポートしたいという想いを強く抱いたため、開智に入職することを選びました。

エリン・授業②

行事について

総合部プライマリーの英語の行事には、子供たちが楽しく英語のスペルを学習することができるコンテスト形式の行事があります。子供たちはとても楽しそうに取り組んでいますし、教員としてそのような子供たちの様子に刺激を受けています。

エリン・会話

開智生に期待すること

間違いや失敗を恐れず、何事にも積極的にチャレンジしてほしいと思います。それを積み重ねることが、子供たちの成長につながります。教員として子供たちのチャレンジをサポートしていきたいと考えています。

 

個人としての抱負・目標について

現状に甘んじることなく、日々進化・成長し教員としての腕を磨いていきたいと思います。また、新しいことにも取り組み、毎年スキルアップ、レベルアップに励んでいきたいです。